- 【幸・不幸はすべて自分が決めている】(渡辺和子)

【幸・不幸はすべて自分が決めている】(渡辺和子)

1.【幸・不幸は、自分に由(よ)る】人間にとって、どなたかが温かい優しい手を差し伸べてくださった時に、それを素直にありがたくいただくこともたいせつなことです。しかしながら、いつも他の方が助けてくださると思いこみ、他人の好意をあてにして、それがいただけない時にその方を恨んだりすることは間違いです。リ...
1.【幸・不幸は、自分に由(よ)る】人間にとって、どなたかが温かい優しい手を差し伸べてくださった時に、それを素直にありがたくいただくこともたいせつなことです。しかしながら、いつも他の方が助けてくださると思いこみ、他人の好意をあてにして、それがいただけない時にその方を恨んだりすることは間違いです。リベラル・アーツ・カレッジという性格を持つノートルダム清心女子大学は、自由人の育成を目指しています。そしてそれは、読んで字の如く、自らに由って自分の人生を生きていく人たちです。他人に由るのでなく、他人に甘えるのでなく、自分の幸・不幸は、自分に由るという淋しさとつらさと、そして喜びを持って生きてゆく人たちなのです。
2.ヴィクトール・E・フランクルという人が人間の自由について、このように書いています。「人間の自由というのは、諸条件からの自由ではなくて、これら諸条件に対して、自分のあり方を決めていく自由である」神ならぬ身の私たちは、いろいろな条件のもとでしか生きていくことができません。中には、生まれつき逃れることのできない条件を身に負って生まれていらした方たちもあります。人は誰もが、周囲の人やさまざまな環境という条件のもとで生きていかざるを得ないし、病気とか災難といった思わぬ条件に出遭うこともあるでしょう。
3.それらの条件と闘って、排除していくこともたいせつです。しかしながら、それができない時、それらの条件に対して自分がいかにあるか、それらをどのように受けとめていくか…ということが、自由人であることの証(あかし)になります。《依頼心や甘えを捨てた時、力が生まれ、道がひらける。》(長く暗いトンネルを抜けた人だけが、抜けた時の喜びや明るさを知ることができる。)
◆ヴィクトール・E・フランクルはアウシュビッツに収監され、奇跡的に生還した精神科医だ。自分以外の家族は全員収容所で亡くなった。収容所の経験をもとに書かれた「夜と霧」は世界中でベストセラーとなり、今でも読み継がれている。そして、こんな言葉を残している…「あなたが人生に絶望しようとも、人生があなたに絶望することはない。何かや誰かのためにできることがきっとある。時があなたを待っている。」「どのような状況になろうとも人間にはひとつだけ自由が残されている。それはどう行動するかだ。」「真の勇気が試されるのは逆境のときではない。幸運なときどれだけ謙虚でいられるかで試される。」
◆身体に障碍を持って生まれてきた人もいる。平和な日本ではなく、戦争の真っただ中の戦地に放り込まれた人もいる。フランクルのように、収容所に入れられてしまった人もいる。いずれも、本人の努力とはまったく関係のないところで生じたことだ。「それらの条件に対して自分がいかにあるか、それらをどのように受けとめていくか」そして、その幸・不幸はすべて自分が決めている。今、生かされている幸せに感謝し…「幸・不幸はすべて自分が決めている」という言葉を胸に刻みたい。

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